なんちゃらは○○が9割という新書が大流行りなので真似してみましたが、見た目よりも、話し方よりも何よりも重要と思われる「粘り強さ」について、9割本が世に出ていないのは不思議です。
古今東西の成功者の金言を引いても、忍耐にまつわる話は枚挙にいとまがありません。
人物 | 格言 |
ベンジャミン・フランクリン | 忍耐力を発揮して待てる人は、望むものを必ず手に入れることができる。 |
サミュエル・ジョンソン | 大偉業を成し遂げさせるものは耐久力である。元気いっぱいに1日3時間歩けば、7年後には地球を一周できるほどである。 |
矢沢永吉 | ドアの向こうに夢があるなら、ドアが開くまで叩き続けるんだ |
三木谷浩史 | 三木谷曲線(成功の法則92か条) ※他人と大きな差がつくのは成功まで残り0.5%程度の部分の努力 参考:三木谷曲線 |
特にサミュエルジョンソンの格言は重要です。
私は会社勤めをしていますが、他人にこれに近い提案、つまり流石にそれは無理じゃないかという提案をしたときに、相手がどう反応するかで、その人の力量やこれまでの実績を見極めていたりしますし、だいたいそれはあたっています。
最初から露骨に嫌な顔をする人はまずろくに仕事ができないやつといってよろしい。
目次
忍耐と我慢は違う
また、忍耐というのと我慢というのは少し違うということは押さえておく必要があります。
忍耐は自己のリソースを、ある物事にどれだけ投下できるか、ということを測る尺度です。
我慢はより広い概念ですが、特に他者からの(悪)影響に対してどれだけ受け身でいられるか、ということを測る尺度です。
この点をよく理解しておく必要があるでしょう。
なぜ忍耐が重要か
理由1:忍耐力のない人が思いの外多いから
理由2:忍耐力の発揮による差は誰でもつけられる公平な尺度という利点があるから
世の中を見渡してみると、私の目から見れば、案外簡単に諦めてしまう人が非常に多く見えます。
少しうまくいかなかったり、想定と違うことが起きたり、「A課長が難色を示していたと聞いた」、とか「そのデータはBさんが出せないと言っていた」とか、
何かにつけて諦めようとする人が多いこと。
私に言わせれば、「諦めるために仕事をしている」ようにさえ見えます。
しかし、そういう状況から一歩踏み込んで、「ダメ元でやってみよう」と着手すると、案外うまくいくことが多いのです。
もちろん一朝一夕にはいきません。しかし簡単に諦める人よりは、簡単に諦めないという少しの心がけで、いい結果が生まれ、それによって人生が好転するということは、
大変よくある事なのです。
周りの人が、諦めムードな時こそ「チャンス」と捉えて、出し抜いてやろうというくらいの心構えが重要です。
それから、先に言った通り、忍耐とは「自己のリソースを、ある物事にどれだけ投下できるか、ということを測る尺度」です。
つまり自分次第という事です。そして、それに関して難しいスキルはいりません。やるかやらないか、という誰にでもできることなのです。
今すぐにプログラミングや法律、会計などの専門知識を、高いレベル感で習得することは難しいでしょう。社会人であれば数年かかります。
しかし忍耐は今日から、誰にでも実践でき、すぐに効果が感じられる可能性があるという、素晴らしい社会的美徳なのです。
どのように忍耐力を身につけるか
「そうはいっても、すぐ諦めるのが癖になってしまっていて、おいそれと忍耐力を発揮できない」という人もいるでしょう。
そういう人は、とにかく何でもいいので、今まで諦めていたことや、他人が諦めてしまっている仕事に取り掛かり、成功体験を積むことが重要です。
実際のところ、忍耐による成功体験は、社会人になるまでの間に習得しているケースがあるのです。
具体的には受験勉強や資格勉強、あるいは一定レベル以上の部活動を通じて、です。
会社組織というのも、「忍耐」が重要であるということを知っていますから、忍耐力がある可能性が高い、高学歴の人や、強豪校でスポーツをやっていた人をありがたがって採用するのです。
決して、決して、決して、「頭がいいから」とか「体育会系の上下関係を理解しているから」などという理由で採用するわけではないのです。
そこのところをよく理解しておく必要があります。
仮にあなたが、社会人になるまでに、忍耐力を発揮する機会がなかったとしても、大丈夫です。今からでも遅くありません。
騙されたと思ってやってみることが大事です。「よくやるよな」と周りから言われたら大したものです。
それくらいやりましょう。
そうして1年、2年と経っていくうちに、人生が良い方向に転がりだしたことが実感できるに違いありません。
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